みなさま、NBコールドチェーン代表取締役 日野 弘です。
日本マテリアル・ハンドリング協会様よりMH大賞の特別賞を受賞致しました。皆様の日頃からのご支援に感謝致します。ありがとうございます。
1.野菜、特に葉物の冷蔵輸送はむずかしい
さて、まだまだ猛暑は続くものの、関東では秋の虫が鳴き始めました。
今回は葉物の冷蔵を取り上げます。
たとえばベビーリーフ、キャベツ、ニラ、レタス、空芯菜、小松菜、ホウレン草、等々は冷蔵が必要です。
あまり話題にはなりませんが、葉物野菜の保存には温度と同様に、湿度も大事です。湿度が高いほど鮮度を保ちます。
電気冷蔵庫では湿度が下がりがちで30%くらいですが、弊社保冷ボックスでは湿度は反対に70%まで上がりました。
弊社の実験をご紹介させて頂きます。
2.電気冷蔵庫では乾燥します。
電気冷蔵庫は、その仕組みから霜取りという機能があります。庫内の冷気の吹き出し口のその奥に冷気を作る仕組みがあります。
冷気は氷点下の温度です。氷点下なので庫内の水分が凍りついて霜になります。この霜が冷気の循環を妨げるので自動的に温めて霜取りを行います。
溶けた霜は水となり、庫外に排出蒸発します。
この水分は、もともとは野菜が呼吸した水分やドアの開閉で入った外気の水分です。
下図は一例として家庭用電気冷蔵庫の野菜室の温度と湿度です。
平均の温度は約9℃。湿度は25%程度まで下がることが見て取れます。
図1家庭用電気冷蔵庫の野菜室の温度と湿度
3.NBコールドチェーンの強み
私たちが開発したPCM冷却剤クレセントFは、予め貯えた冷気エネルギーを一定の温度で、ゆっくり放出します。霜はつきません。
霜取りして内部の水分を捨てることはありません。
下図は弊社の保冷ボックスクレセントベース1とクレセントFの組み合わせに、レタス1個をスーパーで購入した包装のまま投入した試験です。
レタスが呼吸して次第に湿度が上がり、おおむね70%以上を維持しています。
図2レタスを入れた場合の温度と湿度の変化
4.まとめ
これまでも葉物野菜の電気冷蔵庫での保存方法には、多くの生活の知恵があります。
読者の皆様も一度ご家庭の電気冷蔵庫の温度と湿度を測ってみてはいかがでしょうか。温度と湿度のロガーはネット通販で購入できます。
弊社でも、お客様の運用状況に合わせた実証実験サービスを行っております。詳細は弊社ホームページのお問合せフォームよりご連絡ください。
今回ここに紹介するデータはすべて弊社による実測値です。
作図上の調整はあったとしても、データの修整や改ざんはありません。しかしながら同じ機材を使用しても、同じ結果になるとは限りません。2024年7月現在の製品をご説明しております。